何年かぶりに大雪が降った。そんな中、中野と昼からお茶をした。この前の飲み会のことや、これからのことなどを取り留めもなく話した。

人は人としか分かり合うことができない。誰でも少なからず心に不安を抱えている。理解されたいと願っている。しかし理解という行為は自分一人では成立しない。

 

だから友人に会ったり恋人を作ろうとしたりする。私たちは感情によって動かされる。人間関係に合理性を求めるのは全く野暮というもの。

もし心を常に穏やかに保っていられるなら人に会う必要はなくなる。その状態になれたらきっと、一切の見返りを求めることなく他人に手を差し伸べることもできるのだろう。しかし実際にそれができるのは仏陀やキリストぐらいなものだ。

世の中の仕組みはとても単純にできている。何もしなければ何も起こらない。最初の一歩は確かに恐ろしい。しかしそれに怯えて何もしないのはもっと恐ろしいことだ。