13時過ぎに家を出た。新橋駅の銀座口を出てコナカのある通りをひたすら真っ直ぐ、ドンキホーテを少し越えたあたりまで歩いた。チケットは入り口すぐ横の受付で買った。

芸術に対する上手い下手の判断は無意味だとつくづく思った。大切なのはどう感じたか。その点から言うと、今回のジョルジュ・ブラック展はどことなく窮屈さを感じた。もともと技術のある人が意図して下手に書いたという感じ。

絵の章では何かよく分からないねという声がどこからともなく聞こえた。貴金属の章になると綺麗だね素敵だねという声。芸術っていったい何なんだろう。そんな疑問を抱きながら16時すぎにミュージアムを後にした。

最寄駅に着いてから本屋へ向かった。デッサンの本をいくつか読んだ。岡本太郎の「日本の伝統」を買おうと思いパラパラと読んだがどうも買う気にならなかった。

 

その後カフェで一息つこうと思っていたが、なんとなく中のに連絡を取ることにした。彼は駅前の家電量販店にいるとのことだった。このあと合流することになった。

合流後、中華料理屋へ。この前昔のブログを読み返した話をした。20代前半でほとんど人生を諦めていたがその後徐々に上向いていったことなどをつらつらと。彼の存在に少なからず救われたことに対し改めて感謝を伝えた。

その後ワールドカップの日本対セネガル戦を観にスポーツバーへ。客は一人もいなかった。思ったより世間は盛り上がっていないことに驚いた。前半だけ観るつもりが結局最後まで見た。2-2のドロー。こうして真夜中に友人と話しながら歩いているとまるで20代前半に戻ったような気分。

でも実際、中身はあの頃からちっとも変わっていない。荷物が増えてその分身軽でなくなってしまっただけ。20代はあっという間に過ぎていった。正しいことを探し続けるという過ちとともに。もう二度と繰り返さないように。