後輩Mとお茶。前回お願いしていた作業はきっちりやってきてくれているようだった。決められた作業はそつなくこなしてくれるが、そこからはみ出すようなことは絶対にない。私としてはまさにそこを求めているのだが、なかなか上手くいかないものだ。

 

だからといって相手に非はない。あくまで指示を出す側の問題。人それぞれ向き不向きがあるのだから、その人の特性に合わせて指示を出さないといけない。相手がマニュアル通りを望むならそれを与えればいいだけの話。

 

期待をしなければ失望もしない。頭では分かっている。でもやっぱり、もしかしたらと期待してしまう自分がいる。二人の人間がいてどちらも同じ考えを持つならば一人は余分である、と昔の偉人は言った。まさにその通りだと思う。

 

私はこれまでずっと話を聞かされる側だった。私と特に親しくしていた人々は、別に私のことが好きだったわけではなく、その関係が心地良かったからただそうしていたに過ぎない。いわばカウンセリングのようなものだ。

 

憶測でも妄想でもない。なぜなら私は私のことについて全く話していないのだから。彼らにとっては、私がどういう人間でどういう考えを持っているかなんて全くどうでもいいことだった。ただ話さえ聞いてもらえればそれで。

 

実際、Kさんからは今も定期的に連絡があるが全て断っている。今は他人の夢話に付き合っている場合じゃない。お世話になったのは事実だ。でも恩義はもう十分に尽くした。私の代わりはそのうち現れるだろう。

 

Mの場合だと立場が逆転する。つまり私が話す側になる。これもまたこれで疲れる。やはり会話にはバランスが必要だなと。あとできれば驚きと閃きも。