調べ物をしていたらなぜか八本足の蝶というブログに辿り着いた。もう決して更新されることのないその物語を読んで、私はすっかりと打ちのめされてしまった。この世界はきっと彼女が伸び伸びと羽ばたくには窮屈すぎたのだろう。

 

仮にこの世界は生きるに値するかと問われても正直私には何も答えられない。そんな状態で彼女のその意志を引き止めるのは不誠実だと思うし、そもそも自己満足にしかならないとも思う。

 

たとえ理屈の上ではそうだとしても、これからまさに死のうとしている人を目前にして「はいはいどうぞ」なんて言う気もさらさらない。

 

この世界は生きる価値もないぐらいしょうもないのかもしれないけど、それを死ぬ理由にするのはもっとしょうもないことだと思うから。

 

やっぱりね、他人の死って寂しいし悲しいものだ。