朝食を食べた後、日光浴をしつつ空を眺めていた。雲は逆らうことなくただ自然と流れてゆく。少し視線をずらして元に戻すと、もうそこに先ほどの雲はない。これがありのままだと言われているような気がした。
とりあえず一服をした。今日でとうとうシャグが無くなってしまった。新たに買い増す予定はない。最後の一本はどこか切ない味がした。それから原稿に向かうが全く進まない。蛇口を全開に捻っているのにポタポタとしか出てこない感じ。
これからのことをはっきりさせない限り、ずっとこの状態が続くだろう。楽天トラベルを開いて宿泊先を探す。まずは小田原へ行こう。その土地のことを知るならゲストハウスの方が良さそうだ。どうやら3軒ほどあるらしい。せっかくだから湯河原にも足を伸ばしてみようか。
16時半ごろ散歩へ出た。直前まで悩んだが一旦出てしまえばこれで良かったと思う。飽きない散歩道があることは割と重要な要素だと気付いた。
緑道にはたくさんの花が咲いていた。花はどこへ行くこともなくただそこで咲き続ける。訪れた虫たちには惜しみなく蜜を与える。枯れた後は種を残し次の世代へとバトンを繋ぐ。
思い通りにできることなんて一つもなかった。全ては起こるべくして起こるし、また、成るようにしかならない。ここではないどこかを求めるあまりそんな大事なことをすっかりと忘れてしまっていた。
もう一度心に問いかけてみよう。今の私に必要な物は何か。そして私を通してなされるべきものとは何か。