ホットカーペット、ラグ、パネルヒーターの三種の神器に暇を告げた。これら無しには間違いなく冬を越すことはできなかった。本当に感謝している。

 

焚き火を覗くといくつかメッセージが来ていた。毎日続けているうちに当初の有り難みもすっかりと消え失せて、やがてそれは惰性に変わった。卓球のラリーのように来た球をただ返すだけの作業。そこにもう喜びはない。

 

女の話は大抵つまらないが、話すことは不思議と面白く感じられる。だが時に不愉快でもある。まるで猫に構うようなものだ。少しでもヘマをすれば途端にそっぽを向かれる。そうでなくとも、気が済んだらふらっとどこかへ行ってしまう。ここまでかと思えばある日突然けろっと帰ってきたりする。

 

そもそも女に主導権を与えるのがよくない。彼女たちはそれの使い方をよく分かっていない。馬に手綱を引かせるようなものだ。女は馬だと言っているわけではない。騎乗させよと言いたいわけでもない。

 

それから話を真に受けないことだ。適当だと責められるぐらいでちょうどいい。合間にちょちょいといじれば機嫌もそのうちに直ってくる。

 

口ではぶーすか言うかもしれないが本意ではない。もし本当に嫌ならぶーすか言わずに去ってゆく。言動にいちいちびくついてはいけない。脅かしているだけなのだから。あとは猫のあごの下をなでる要領で優しく包めばいい。

 

なぜこんな話になったのか。無論これも猫の気まぐれである。