葛藤の末に盲目になって

歯ぎしりで轍を踏む

 

流れ着く流木を拾うように

君はまた荒野の中の頂上を目指す

 

あられもない旅路が肌に突き刺さり

緑陽の断片が君の頬を不埒に染める

 

窓を開ければ白雪が舞い

咄嗟に身を屈めた先に

途方もない疑念と苛立ちがある

 

全ては終わったのだと安堵して

刹那またあの後悔に沈む

 

戻れないと悟り帰れないと詫びる

 

腐乱した概要に思いを馳せ

なだらかに塞ぐ在りし日の諍い

 

唐突にまた沈黙の憂い

終わることのない赤と白のためらい

そよぐのは秋の泡沫