気になっていたいきる茶店へ。コメリの先にある「平」からバスに乗り「いっぽいっぽ」で降りる。トンネル直前の上り坂を20分ほど歩き到着。テーブル席とカウンター席のある落ち着いた内装。女性三人組の先客。

 

カウンター席の端に座りおにぎりセットを注文。やさしい味付け。きゅうりの漬物もまろやかで難なく食べられた。会計時、勇気を出してオーナーに話しかける。よくやったと自分を大いに褒めてあげた。その後しばらくオーナー夫妻と話した。

 

本当はもっと深い話もしたかったけど、結局は無難で表面的な会話に終始した。相手に気を遣ったわけじゃない。ただ、自分の印象を「普通」という枠から出したくなかっただけ。

 

初対面の人に対して、変な人だと思われたくないという感情を持つ傾向がある。それを守り続けていたって何の印象も残らない人にしかなれないのに。

 

もっとクセを出したっていい。それを好きだと言ってくれる人も中にはきっといるのだから。分かっちゃいるけどいざやるとなるとこれがなかなかに難しい。

 

店を出て峠道の方へ進むと、次第に雲行きが怪しくなってきた。少し景色を楽しんでから素直に引き返した。バスが来るまで1時間ほどあったので近くの神社に寄ることにした。たくさんの木々、澄んだ小川、鳥のさえずり。癒しだけがあった。

 

バス停まで戻ってくると空は一段と暗くなった。