他人と全く関わらずに生きることは幸か不幸か。振り回されないという点では幸せでもあるし、喜びを分かち合えないという点では不幸でもある。

日中部屋に一人でいると、まるで世界からすっかり切り離されてしまったかのような感覚に陥る。窓越しから他人は見えているけど、同じ世界に存在しているようには思えない。まるで何か映像を見せられているようだ。この心情をうまく形にしたものをきっと芸術と呼ぶのだろう。

現状に甘んじているだけでは何にも変わらない。待っていても誰かが都合よく救ってくれることはない。みんな自分のことで精一杯なのだから。

それはさておき、ここまで多様化した時代に同じような格好をして同じような音楽を聴いて同じような感じ方をして同じような会話を繰り返しているのはどうしてだろう。

そうやって俯瞰している私も無論、その中の一人に過ぎないわけだが。