毎週火曜は主婦の店で卵と食パンとレタスとホーキーポーキーを買うのが通例となっている。合わせてハヤシライスのルウとその具材も買った。

 

堤中納言物語の続きを読む。美しい姫君とようやく付き合えることになった途端、悔やみ始める男の話。

 

恋愛に限らず、人の興味関心が続くのはそれを得るまでの間だけ。だから絶えず違う何かを求め続ける。そしてその欲求はどんどん肥大してゆく。この話はそんな人間の虚しさを伝えているようにも思えた。

 

15時過ぎ、ハヤシライスを作り始める。豚肉をさっと炒めた後、タマネギをアメ色になるまでじっくりと炒める。

 

サイコロ状にカットしたトマト、ローレルの葉、ドライオレガノ、塩少々、水、酒を加えてぐつぐつ30分ほど煮込む。火を止めルウを割り入れて木ベラで入念にかき混ぜる。弱火でさらに15分ほど煮込む。完成した頃には汗だくだくになっていた。

 

夕方、海沿いを散歩。帰りにオークワへ寄り醤油、純米酒、牛乳、大麦を買う。米は相変わらず高い。その影響か分からないけど大麦がほぼ売り切れていた。

 

深夜、猛烈な勢いで雨が降り思わず目が醒める。トイレの逆流がふと頭をよぎり様子を見に行く。問題なかった。以前に買った圧力開放フタがきっと活躍してくれているのだろう。

 

容赦なく屋根を打ちつけるノイズのような雨音が恐怖心をこれでもかと煽った。でも一体何に恐怖する必要があるというのだろう。こうして屋根の下にいれば身の安全は守られるというのに。そう思うと恐怖心はすっかり消えた。

 

恐怖もまた、一度得てしまえばすっかり興味関心を無くしてしまうものらしい。

 

さて明日は久々に揚げドーナツでも作るとしよう。