仕事に関する調べ物をしていたら気付くとネットニュースを読み漁っていた。AI全盛のこのご時世にSEOなんてもう無駄だろうなと正直思う。SEXの方がよっぽど有意義。

 

とはずがたりをようやく読み終える。当時の人々は今よりずっと感受性が豊かだったように思う。それを証拠に男も女も袖を濡らしてばかりいる。

 

当時の楽しみといったら歌と酒と恋ぐらいのもので、月の出ない夜はとても心細いものであったに違いない。男たちは束の間の安らぎを得るため、夜な夜な愛人の元へと走る。それでいて仏教への造詣も深い。そのアンバランスさにとても人間味を感じた。

 

分かっちゃいるけどやめられない。そうしてもがくのが人間の正しい姿。あれもダメこれもダメって押さえつけてしまったら、いずれ人間はいなくなってしまうんじゃないだろうか。

 

とはずがたりの作者は最後に「書かずにはいられなかった」というようなことを書き残している。深く共感を覚えた。書くという行為には底知れぬ救いがある。それはある意味、神と向き合うことでもある。

 

とはずがたりを読み終えて、時代が変わっても人間の中身は大して変わらないのだと改めて気付いた。