あとになって残るのは無気力さと人差し指の水ぶくれと大嫌いなチャンダンの匂い
何にも考えずにぼけーと映画観て、横になって、お腹が空いたからグラタン食べた
夕方ごろに桜木町でも行こうかと思ったけどやめた
何にもしない1日はあっという間に過ぎていくんだなあと少し驚いた
ちょっと前までそんな日々を過ごしていたのがまるで嘘のよう
こうやってぼくが過ごしている間にも、どこかでは誰かと誰かが逢ったり別れたりセックスしたり観覧車に乗ったりしてる
同じ1日の中で、それぞれが違う1日を過ごしてる
当たり前のことだけど不思議だよね
こんなにたくさんの人がいるのに一人としてかぶらないんだから
電車に乗ったりカフェでお茶したり誰かと隣り合う時間はあるけれど、寄り添いはしない
そうしてまた煙と一緒に命がどこかへ飛んでった