世界線。それは別の私がいるという可能性。そんな世界が果たして本当にあるのかは分からない。でももしあったとしたらそれはとても素敵なことだ。だからきっとあると信じている。

別の世界にいる私は今ここにいる私と全く同じ姿形をしているのだろうか。性格は?嗜好は?友好関係は?興味はつきない。

でも疑問ばかりじゃ面白くないので少し妄想してみようと思う。妄想にはやっぱり仮説が欠かせない。
なので、


・世界線は一人ひとりが独自に持っている
・全ての世界線は中心に向かって進んでいる
・その中心には共通の「終わり」がある

 

ということにしてみる。イメージ的には扇風機のフタみたいな感じだろうか。

どの世界線を通っても行き着く場所は同じ。中心まで来たらそれ以上は進めない。そこで終わり。何かの拍子でその先に進んでしまうこともたまにはあるかもしれない。

するとどうなるか。別の世界線を終わりから始まりへと進んでゆくことになる。つまり進めば進むほどに時間が巻き戻ってゆく。世界はいったいどう見えるだろう。

自分以外の全てのものが逆再生される?それとも自分だけがどんどん若返ってゆく?そういう映画があった気がする。ということはあの主人公も中心を超えて別の世界線からやって来たのだろうか。

世界線同士が交わることはない。だからもう一人の自分にばったりと出くわしてしまうこともない。でも実は世界線同士を結ぶ環状線が何本も引かれている。木の年輪とかクモの巣みたいな感じに。

その環状線のところに着くとダイヤル式のロックみたいに世界線一本分だけ回転移動する。世界線と環状線が重なるポイントとはちょうど眠りから目覚めたとき。

 

つまり、朝を迎える度に新しい世界線にやって来ているということ。夜に見る夢は次の世界線でそれまでにあった出来事のハイライト集。

で、こういうことばかり考えているとそのうち不眠症になって、今の世界線に置いてけぼりにされちゃうかもしれないのでほどほどに。