親父の新しい仕事がついに決まった。前の会社の取引先らしい。これまで真面目に働いてきたことが報われたのだろう。必ず誰かが見てくれている。

でもまさかまた働けるようになるとは思わなかった。自分の足で歩けていること自体が奇跡に近いのだから。人間の持つ可能性は本当に無限大だ。

あれこれ考え過ぎるのはもうやめよう。どうせ考えたとおりにはなってくれないのだから。一度にできるのは一つだけと観念してどうでもいいものは一旦全て放り捨てよう。