話せば話すほどボロが出る。

これでいいのだろうかと不安になって貝になる。

付かず離れずの関係は心地良くて物足りない。

 

自分は案外自分のことを知らないということを知った。

小難しい本ばかりを読んでも賢くはなれない。

プライドだけが一人歩きして曝け出す勇気が付いてこない。

 

必要なのは人との触れ合い。

心では理解していても頭は真っ向から否定する。

楽な方へ楽な方へと僕を追いやってゆく。

 

いつものように逃げるのかい。

それでその後はどうするんだい。

 

もう一人の自分がそんなことを聞く。

何も答えられぬまま、僕はまた貝になる。

 

そして、僕は今夜もまた憂いを抱いて眠る。

煮え切らないこの日々にいつか惜別を。