プライムビデオを眺めていたらレヴェナントという映画がふと目に入ったので早速観てみた。軽い気持ちで観たことを申し訳ないと思うくらい重厚な作品だった。戦闘シーンがあまりに真に迫りすぎていて本当にやっちゃってるんじゃないかとハラハラした。

 

極限状態の中では病気になる暇もない。現代人が病みがちなのは平和過ぎるゆえなのだろう。とはいえ今もまだ争いは至るところで起こっている。昔と比べるとそれが見えにくくなっただけというような気もする。

 

世の中はどんどん便利になってゆく。人間はますます考えなくなってゆく。最終的に私たちはどうなるのだろう。機械のように少しのミスも許されない。現実社会にもネットにもそんな殺伐とした空気が漂っている。他人といつでもつながれるようになると今度は一人になる時間がないと嘆く。満たされているはずなのに何だか物足りない。息苦しい。生き辛い。閉塞感。現代にはびこる病。

 

人は何かによって幸せになるのではない。幸せだから幸せなのだ。幸せになるという言葉にも気を付けないといけない。それを言った瞬間、今は幸せではないと認めることになってしまうから。全ては受け取り方で決まる。だが、今まさに不幸の渦中にある人にとっては全く綺麗事でしかないだろう。でも「これだけで済んで良かった。私は幸せだ」と思ってみると、案外効果があったりするものだ。