夕方過ぎから雪になった。今年はよく降る。

 

ゆるキャンのシーズン1を見終える。なでしこたちもやがて卒業を迎えるときが来る。それぞれが違う道へと進み顔を合わせる頻度も減ってゆくだろう。もしかしたら思い出だけ残して皆地元を去ってゆくかもしれない。そう考えたら何だか一気に切なくなってきた。エンディング曲が余計にそうさせる。

 

高校時代のゆるさがたまらなく好きだった。16時前には家に帰れてあとはのんびりゲームしたりバイトしたりカラオケ行ったりデートしたり。週末は友人と深夜までダラダラと映画観たり語ったり。

 

こんな日々がずっと続けばいいと思ってた。大人になんてなりたくなかった。でもやっぱり無理だった。青春の焼き増しはそう長くは続かなかった。毎日のように顔を合わせていたはずなのに、今ではその顔さえも思い出せない。一瞬の輝きの中に永遠性があった。そして私はもう戻れないという現実を知った。

 

躓いて燻って拗らせて深みにはまってようやく気付いた。それならいっそ物語にしてやろうと思った。あの日々はもう戻らない。でもあの頃の気持ちになら戻れる。そのためだけに書く。誰のためでもなく、あくまで自分のために。