中野、なかざわ、その友人と横浜で食事をした。中野いたって真面目に熱く語っていたのだが、女性陣との間にはどこか温度差があったように思われた。他人との距離感ほど測り難いものはない。

解散後、いつもの居酒屋で中野と二人で飲み直した。彼は常に何かに悩まされている。私は彼が幸せになることを心から願っている。彼自身もきっとそう思っているはずだ。

 

それにも関わらず、彼の元には不運や災難ばかりが訪れる。なぜ彼はこれほどまでに苦しまなければならないのだろうか。

しかし、彼が素晴らしいのはどんな時でも絶対にめげないということだ。悩みながらも確実に前へと向かっていく。その姿勢にはまさに尊敬しかない。

もちろん私にも悩みはあるが、人に打ち明けることはほとんどしない。話したところで何かが変わるわけではないと思うし、聞かされる側の気持ちを考えるととても打ち明ける気にはなれない。

どうせならもっと前向きで建設的な話がしたい。発した言葉によって人は方向付けされるのだから。これから先どれくらいの人と出会うだろう。その出会いから何を得て、また与えることができるだろう。

 

一日一日確実に終わりへと近づいている。死ぬまでの間生きているだけということを改めて思い知る。その間に何を成せるかをしっかりと見極めよう。