年が明けてから5日が経った。あっけないもんだ。年々感動も薄れてきている気がする。それでも元旦は頑張って早起きして初日の出を拝みに行った。

 

初日の出なんてものはどこにもなかった。そこにあったのは太陽、ただそれだけ。そう、意味付けをしているのはあくまで自分自身。この世界には何の意図もない。僕や君がどう見ているか、ただそれだけ。

 

僕はひどく後悔した。これほどまでに素晴らしい景色をなぜ元旦にしか見ようとしないのかと。早く起きさえすれば毎日だって見られるのに。それなのに寒いからというただそれだけの理由でいつまでも布団から離れようとしない。その間に空はすっかりと白けて、僕はまたほんの少しの後悔とともに起き上がる。

 

明日こそ。明日こそ。積み重なったその期待はやがてビニールひもでまとめられて古紙回収屋へと引き渡されてゆくだろう。

 

そして、今日も僕は朝を見送った。