確かに書きたいことがあったはずなのに、いざこうして書こうとすると何も出てこない。思考を言葉にすることがどうも最近苦手になってきているように思う。

 

こねくり回してやっと出てきた言葉もなんだかしっくりと来なくて、ついには書くこと自体をやめてしまう。するとまた図ったように思考がどんどんと現れてくる。

 

まるで雲を掴むようなものだ。ああ、そうそう雲といえば最近一つ大きな気付きがあった。

 

雲は常に流れていて、その時々によって形を変える。時にそれは雨を降らせたり雷を打ち鳴らしたり空を覆ったりする。雲は条件が揃うことで発生し、空があることでもこもこと浮かぶことができる。

 

人の心もこれと同じじゃないか、とある日の夕暮れに海辺を散歩していて思った。喜びも悲しみも雲のようにやがては過ぎ去る。ずっとあると思うから苦しみが生まれる。でもそれもまた一つの雲に過ぎない。

 

空のように動じることなく、その様子をただ眺めていること。そうすればいつか必ず雲一つない快晴に出会えるはずだから。

 

うん、今回はしっくりときた。