4. 火:
山ちゃん、まおちゃんと鍋。買い出しをして準備をしてゆるやかに時が過ぎて行った。生きるということは何でもないことだ。ただこんな風に誰かと話して、ご飯を食べて、寝て起きてを繰り返す、ただそれだけのことだ。深く考えすぎるからややこしくなってしまう。余計な意味付けはやめて軽く生きよう。そして思ったことはちゃんとその時に伝えよう。
9. 日:
山ちゃん、まおちゃんとチコットでお茶。カウンターにはしゃっくんの姿。
まおちゃんの宿のこと、これから行きたい喫茶店のこと、焚き火のことなど。あんバターのシフォンサンドは美味だった。生クリームがのっていたらとまた欲が出た。
11. 火:
山ちゃん、まおちゃんと河原で焚き火。
14. 金:
山ちゃんと初朝活。ふれあいビーチで日の出を見る。メスティンでピザまんを蒸す。あとみそ汁を昨日買ったスープジャーに入れて持参。不覚にもコーヒーフィルターを忘れる。
その後国道沿いの茶々でモーニング。L字型の落ち着く空間。食べ終えて時間を見るとまだ10時前。そのまま華白山を登る。頂上から見る景色はとても雄大だった。思わず足が震えた。
えんつなぎで少し話したあとバスで帰宅。夕方、山ちゃんがカップを返しにくる。一日ってこんなに長かったんだなと驚いた。良い1日だった。
16. 日:
電車に乗って尾鷲の古本市へ。熊野市から来たという出店者のおじさんにしばらく捕まる。以前ボドゲで知り合った爬虫類好きの女性も出店されていた。帰りがけにしばらく話して面白いカードゲームをいくつか教えてもらった。
別のブースでうんこ文学なるものを見つけ、試しに読んでみたらツボだった。くだらないことを真面目に語るところに、本当の面白さがある。一つのテーマについてここまで語り尽くせるのはすごい。
自分も昔そんなことをしていた気がする。誰に読ませるわけでもなく、ただその時に見たこと聞いたことを好き勝手に語り尽くす。まるで自慰のような始末の負えなさが最高に心地よかった。やらなくなったのはいつからだろう。今もまだできるんだろうか。今度やってみよう。
18. 火
ボランティア帰りにえんつなぎに寄ると、山ちゃんが見知らぬ男性といた。聞けばこの方が噂に聞くスタッフらしい。10年ほど東京に出ていたらしい。とにかくよく話す人だった。
25. 火
母から手紙入りの贈り物が届く。それにしてもチョイスに笑う。塩、チョコ、アーモンドミルク。全く何の脈絡もない。なのにピンポイントにその時欲しいものが来るからドキリともする。チョコは昨日散々アマゾンで買おうかどうか悩んで結局諦めたから、贈ってくれて嬉しかった。
手紙を読み、実家にいた頃のことや熊野で暮らし始めてからのことを振り返る。気付いたこと、あの頃の正直な気持ちを文字にして送った。ただ良い子を演じていただけで、中身はちっとも変わってない。そのことをようやく伝えることができて、とてもすっきりした。もう舞台を降りていいんだと心から安堵した。
26. 水
ゴミ出しに行くと近所のおばちゃんと遭遇ししばらく雑談。こうやって話したのはいつぶりだろう。こんなに近くに住んでいても関わる機会はほとんどない。それが何となく切なくも思う。
それでも実家にいた頃と比べたら近所付き合いははるかに増えた。ようやくコツが分かってきて気負わなくなってきた。もちろん今でも避けようとする時はあるけど、かといって完全に避けたいわけでもない。良く見せる必要はないし、ほどよく適当でいいんだと今は思えるから。
菅野くんからまさかのお祝いメッセージ。誕生日を祝ってくれる人がこの世に一人でもいるなら、それだけでもう十分に幸せだ。昔はよく誕生日のお祝いメッセージを送っていたけどめっきりやらなくなった。誕生日を知る人の連絡先も今ではほとんど知らないし、それもしょうがない。心の中でつぶやくだけでもきっと伝わるはず。
27. 木
山ちゃん、まおさん、ちはるさん、あかりさんと鍋。16時半頃、家を出るとまさかの雨。バスには間に合わず自転車で向かう。
コーヒーを淹れてもらいつつ、しばらくまったりと過ごす。18時過ぎに買い出しから戻り準備開始。2年前を思い出す。あの頃と比べてだいぶ手際が良くなった。19時前には一通り終わった。
19時過ぎにあかりさん到着。初対面だった。みかんと餃子の皮の差し入れ。その10分後にちはるさんがやってきた。さらに10分後、まおさんも到着。さっそく独り言のように早口で喋り始める。やはりブレない。
それぞれの生い立ちについて話した。自分のことを話すのはやっぱりまだ気を遣う。無意識に良く見せようとしていたかもしれない。自虐を言う時はもっと明るく。
ちはるさんは元栄養士だったらしい。愛知の短大へ行き、それから地元に戻り3年ほど老人ホームに勤務。その後はカフェで4年働き再び地元へ。ガッツのある人だと思った。
10歳下の彼女たちと話していてふと、自分が今の仕事を始めたのもちょうどその頃だったなと思った。会社に雇われ続ける人生は正直考えられなかった。不安なく辞められたのはやっぱりたなかさんの存在があったから。まあ何とかなるだろうと思った。
なんだかんだと話していたら、あっという間に22時。女の子に囲まれながらつつく鍋はまるで天国の味がした。
29. 土
あかりさん主催のボドゲ会に途中参加。すてらさん、せいじさん、後からさっちゃん、はじめくん。
着くとあかりさんが中一のときに制作したというパズルに興じていた。いろんな絵柄が描かれそれがうまい具合にハマっていた。良く見ると4足歩行のカエルなどもいたけど、まあご愛嬌ということで。
それからコヨーテとニムトをやった。ルールを把握するのに一苦労。子供の時はパッと覚えられたはずなのに。頭はどんどん固くなってしまうものらしい。
帰り際にえんつなぎに寄る。山ちゃんはバイカーさんと話していた。行きしなばったりすれ違ったまれひさくんもいた。せいじさんもすぐ後に合流。鍋パのことや朝活のことについて話す。
深いつながりばかりをつい求めてしまいがちだけど、ゆるくつながることも大事だと思った。
