が、次第に現実に引き戻されていってすっかり冷めたスープみたいな感情に成り果てた。そしてふとこう思った。「あれ。でも自分、友達も彼女も好きな人もいないじゃん」と。
いたたまれなくなった私はグーグルに「友達いない」と聞いた。すると孤独全肯定のコラムを授けてくれた。噛り付くように読んだ。心から救われた。
いっつもこうだ。事あるごとにこうしてネットに救われている。そしてもう友達も彼女もいなくていいやって思った。大丈夫、私には私がついているとアホみたいにそう思った。
誰かといて安心するのは良いことだとは思うけど慣れ過ぎたら恐いなとも思う。だってずっとその誰かと一緒にいられる保証もないわけだし。
なかなか心を開けずにいるのはたぶんそれが理由なんだろうなと今書いていてふと気付いた。そして本当は誰かにそれをズバッと叱って欲しいのだと。
今年の夏ももうすぐ終わる。そろそろ夏の終わり弾き語りバージョンを一人しんみり聴くとしよう。ああ、でもそうするとまたあの虚無感が。
こうして孤独のジレンマは末長く続いてゆく。