心を開くのが苦手なくせに理解者がほしいなんて願ってる。たとえばそれはしんみり青春系アニメを見た後の虚無感から救い出してくれたり、何もかも上手くいかなくてとことん落ち込んでるときに「そういうときもあるさ」と励ましてくれたり、誰にも相談できなくて右往左往してるときに「いっつも自分一人で抱えようとするなよ」と叱ってくれるような。

そのためには自分を磨かないといけないって思ってた。そうじゃなかったら見向きすらされないと思ったから。

でもそうやって頑張れば頑張るほど自分でできることが増えてますます他人の助けは必要なくなってしまった。

こうして孤独のジレンマにはまり早20年。もう色々と諦めている感もある。ここにこうして書き綴っているのは悪あがきみたいなもんで。

うーん。言いたかったことは本当にそれだった?すっきりまとめてるけど心の中はどう?ああ、いかん遺憾違和感。これじゃない。

ありのままに書こう。俺の妹とあの花を全話ぶっ通しで見たら友情っていいな恋っていいなってすごい心が晴れやかになって、しばらく至福に包まれていた。

 

が、次第に現実に引き戻されていってすっかり冷めたスープみたいな感情に成り果てた。そしてふとこう思った。「あれ。でも自分、友達も彼女も好きな人もいないじゃん」と。

 

いたたまれなくなった私はグーグルに「友達いない」と聞いた。すると孤独全肯定のコラムを授けてくれた。噛り付くように読んだ。心から救われた。

 

いっつもこうだ。事あるごとにこうしてネットに救われている。そしてもう友達も彼女もいなくていいやって思った。大丈夫、私には私がついているとアホみたいにそう思った。

誰かといて安心するのは良いことだとは思うけど慣れ過ぎたら恐いなとも思う。だってずっとその誰かと一緒にいられる保証もないわけだし。

なかなか心を開けずにいるのはたぶんそれが理由なんだろうなと今書いていてふと気付いた。そして本当は誰かにそれをズバッと叱って欲しいのだと。

今年の夏ももうすぐ終わる。そろそろ夏の終わり弾き語りバージョンを一人しんみり聴くとしよう。ああ、でもそうするとまたあの虚無感が。

こうして孤独のジレンマは末長く続いてゆく。