よし、朝からかくぞ。何を?マスを。いやいや、マスに。この一文字の違いが命取り。実際命はそれから生まれるのだけど。
君は一体何の話をしているの?気にすることはないさ、キャサリン。僕はもう何も話していないよ。だからその質問は何も意味をなさない。
溺れるように生きている。夏の陽気にやられてあることないこと言ってしまいそう。ぷかぷかぷーか。くらげのように。
外に出るともわっとした逃げ場のない熱風が全身に吹いてきた。これはもう人間の限界を超えていると思った。とぼとぼと矢向のドトールへ向かった。家を出る前からもう何かおかしかった。
アイスココアを頼みしばらく席に座ったままぼんやりとしていた。頭が働かない。体の力がふわっと抜けて意識が遠のいていくような感覚に襲われる。少し吐き気もする。
パソコンを開くものの書き進める気はちっとも起こらない。きっと熱中症になってしまったんだと思った。30分ほどでそそくさと退店し歩いて帰宅。この状況下でさえ他人に迷惑をかけないことを一番に考えているのだから呆れてしまう。
家に戻ってすぐに冷房を付けて首に保冷剤を巻いて横になった。徐々に吐き気はおさまってきた。昔のような穏やかな夏はもうやってこないのかもしれない。今後は35度を超えたら外出はしないと心に誓った。