山ちゃんに誘われて早朝から串本へ。ここに来るのはずいぶん久しぶりな気がする。

 

竹藪は綺麗さっぱり無くなって見渡す限りのリバービューが広がっていた。ハンドドリップで淹れたコーヒーを河原でまったりと飲む。日常とは違うまったり感がそこにはあった。これが豊かさなのかもしれないとぼんやり思った。

 

レトロな軽食喫茶「たい島」で朝食を取る。頼んだのは生姜焼き丼。優しげな味付けが妙に心を落ち着かせる。

 

彼の運営する宿に戻り掃除をさっと済ませてからパン屋「つくる」へ。今日は幸い開いていた。が、カフェ営業のみだった。パンの販売は水と金のみらしい。残念無念。

 

ほうじ茶ラテとオレンジのケーキを頂きながら、バグダッドカフェやチラシ作りのことなどについて話す。

 

14時ごろ帰宅。荷物を置いてからそのまま車で駅前まで送ってもらう。その足で図書館へ。

 

読みかけの本とたまたま目に入った宮沢賢治の語録集を読む。今の自分と同じ年齢で亡くなっていたことを知り軽くショックを受けた。

 

彼がもし80歳まで生きていたらと空想した。さらに仏教色が濃くなっていたかもしれないし、あるいは絵本や詩などに専念していたかもしれない。

 

志半ばでこの世を去った彼のことを想うと、思う存分に書ける環境にありながら一字も書き進めようとしない自分が心底恥ずかしくなった。

 

バスの時刻を完全に見誤り、待つぐらいならばと歩いて帰ることにした。海沿いを歩いていると、犬の散歩をさせている人と3度すれ違った。犬が飼い主に似るというのはどうやら本当らしい。

 

家に着いたのは18時10分。30分ほどで帰って来られた。