ようやく移住する決心がついた。自分で勝手に大袈裟にしてしまっていただけだと後になっては思う。見事なまでの一人相撲。それぐらい自信がなかった。

 

不安は尽きないけどそれさえも楽しんでみようと思った。あと一年しか生きられないとしたら何がしたい?実家に戻ってきたばかりの22歳のときの僕は毎日そんなことばかり考えていたっけな。死ぬことに比べたらどんな悩みや苦悩も恐るに足りず。

 

どーんと参ろう。しくじったらどーんまいける。たとえ心が折れてしまっても、命さえあればいくらだって仕切り直せる。死の間際になってあの時ああしとけば良かったなんて思いたくないもんね。

 

楽天家でいこう。かつての僕のように。新しいことをやるのは確かに怖いけど、その怖さを全部取り除いてしまったら使い古しの日常が残るだけ。それはそれでうんざりだ。

 

選んだ道の先には何が待っているだろう。もしそれが落とし穴だったとしても喜び勇んで飛び込んでやろう。立ち止まってうじうじしているよりその方がよっぽど良い。