気になっていた沢田泉の三部作を全て読んだ。うーん、この何とも言えない微妙な読後感の正体は一体何だろう。私はそもそも何を期待していたのか。

 

詰まるところそれは、同じような考えを持つ人に出会いたかったということになると思う。で、そのアテが外れた。ただそれだけのこと。そもそも勝手に期待した私が悪い。

 

例えば海水を瓶に詰めて栓をする。そしてそれを海に投げ込む。これが真理と人間の関係性。真理を知るには栓を抜くだけでいい。ただし外から引き抜いてもらう必要がある。それに気付いて一切を諦めたとき悟りは現れる。そして悟ったときにはもう真理の中。故に悟った者はいない。

 

誰かの受け売りではなく、様々な本を読み瞑想をするうちに次第とこんな考えが定着していることに気が付いた。これが正解かは分からない。そもそも正解自体ないのかもしれない。

 

結局のところ、誰にも何も分からない。